光×質量分析プロジェクト

「光 × 質量分析」プロジェクト

光科学の分野では、超解像、超短パルス、超高強度場への展開が進んでいます。光位相の精密制御が可能になり、高次高調波光発生、アト秒光パルス生成、高強度モノサイクル電磁場生成という目覚ましい進展があります。これら光科学の先進研究を質量分析分野に導入するプロジェクトを推進していきます。ここでは、最近、着手した研究について、紹介します。

フェムト秒レーザーによるソフトイオン化・脱離

細胞内分子動態解析を目指して、フェムト秒レーザーによるソフトイオン化・脱離プロセスに関する研究を進めていきます。生体分子の質量分析には、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法が主に用いられ、レーザーとしては、ナノ秒レーザーを局所熱源として用いています。フェムト秒レーザーを用いて、試料の原子・分子の運動が熱平衡に達するより早く、いかにターゲット分子の選択的イオン化/脱離を引き起こすかが課題です。赤外パルスならびに誘導ラマン過程によるターゲット分子の選択的分子振動制御を適用します。

ミニマム装置の自作開発

飛行時間型質量分析計を製作し、フェムト秒レーザーを活用して、波長可変パルス光、波形整形パルス光を導入するために、原理を理解し、現有機材を活用して、なるべくシンプルで、仕様変更の容易な、実験装置の自作開発行っています。

オナーセミナーで開発した装置をベースに開発中の装置
2020年度卒業研究をベースに開発中の装置

現有フェムト秒レーザーシステム

1kHz繰り返しフェムト秒パルスレーザー再生増幅システム
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